『何もかも奪われても踊りたい気持は残る?』
将来を約束された天才ピアニストへの道を捨て,サルサと共に生きる道を選んだレミ。
サルサには,人々を魅了しやまない魔法のリズムが宿っている。
バニラ色の肌をチョコレート色に替えて,キューバ人になりきろうとするレミに,キューバ人の友人は,
「キューバ人になりたいのなら,苦しみは笑いで隠せ」
「白人が黒人になりたいだと!黒人の苦労もしらないで」と黒人の魂の叫びを訴える。
黒人が白人になれない苦しみを,白人が黒人になれないもどかしさを描く事によって,見事に人々に共感を与えている。
国境を越え人種を超え,サルサは人々の心に愛と情熱を与え,捕らえて離さない魅力を放つ。
主人公を濡れたような深い艶のあるヴァンサン・ルクールが演じる。